華村の誘惑?  つづき




「や、やめてください!」


精一杯の声を出したものの、「腹筋は鍛えている?」とおなかを撫でられ、あっという間に口をふさがれる。

口内に華村の舌が侵入してきて、桜乃の心臓は本当に爆発しそうになった。

さんざん舌を嬲りながらも、華村の手は桜乃のタンクトップの中に入れられていた。

ブラジャーはつけていなかったので、あっさり先端部分を摘み上げられ、桜乃の身体はビクっと震える。


「い・・・いやァ・・・」


「ここの感度は良好のようね・・・他にはどこが感じる?」

左手では乳首をいたぶりながら、右手は脇腹を焦らすようになぞる。時折背中へも手を伸ばしてみたりと、 桜乃の反
応を細かくチェックしていた。

こんなことはもちろん、自慰の経験もろくになかった桜乃は、他人に触られるという戸惑いと、身体中に広がる気持ち
良さに混乱している。


「ねぇ、ここはどうなのかしら?」


華村は桜乃のスカートを捲り上げた。


「そ、そんな・・・やめてください」


足を広げたままスカートを捲り上げられては、下着が丸見えだ。

閉じようとした足を華村が自らの身体を割り込ませて止めた。


「いいじゃない、見せてちょうだい」


下着の中心部をゆっくりと指で触る。


「はぁ・・・ン・・・・」


秘所に当たる部分を触られ、たまらず桜乃は悦楽の声音を漏らした。

そんな桜乃の顔を見ながら、華村は 彼女特有の艶っぽい笑みを浮かべる。


「気持ちいいの?竜崎さん」


「・・・いや・・・そんな・・・」


「気持ちいいんでしょ?素直におっしゃい」


華村は休めることなく桜乃の秘所部分を攻める。


「あん・・・はぁっ・・・はっ・・・」


身をよじって逃れようとしても、小柄な桜乃では大人である華村から力ずくで脱出する事は不可能だ。

それに今まで体験した事のない奇妙な快楽が桜乃を襲い、身体に力が入らなくなっても
いた。

腰のあたりで何か得も言われぬような塊が溶け出したような気がした。




すでに下着が湿ってきたのを感じ、華村は指で布をずらし、直に触れてきた。


「ゃあんっ」


「凄いわね・・・もうこんなにビチョビチョ。いやらしい子ね」


見せつけるように、指についた透明の液を桜乃の腹になすりつける。


「そ、そんな・・・」


「いいのよ、自分に素直な子、私は好きだわ」


聞き分けのない子供をなだめるかのように、華村は慣れた手つきで桜乃の下着を脱がせる。

下半身が晒された羞恥心のせいか、局部が外気に触れたせいなのか、桜乃はブルッと身体を震わせた。

しかし華村は再び秘所を蹂躙するような事はせず、ゆっくりと太ももに指を這わせる。


「そうね・・・下半身では足の内側の大内転筋・縫工筋・内側広筋・・・・」


「・・・・」


「そして中殿筋」


秘所には指の先が掠める程度で通り抜け、足の付け根あたりを指の腹で愛撫する。

相変わらず秘所部分は外気に晒されたままだ。

先ほどの軽い刺激でくすぶった小さい炎が、焦らされてうねっているように感じる。


「くぅ・・・ん・・・は、はなむらせんせぇ・・・」


「ン?どうしたのかしら」


「わ、わたしぃ・・・・」


「あらあら、おねだりかしら。腰が動いているわよ」


「・・・!?」


自分でも気付かぬうちに、桜乃は腰をゆっくりと回していた。

まるでさらなる愛撫を求めるように。


「どうしてほしい?」


桜乃の唇に、華村の吐息がかかるほど顔を近づけられ、そこからチロリと舌が出て舐め上げられた。


「その可愛い口から聞きたいわ。言って御覧なさい」


桜乃の頭の中で、何かが飛んだ。




「お願いします・・・もっと・・・き、気持ち良くして下さい」


「どういうふうに?」


「こ、ここを・・・」


桜乃は自ら華村の手を取って、自分の秘所へと導く。


「ここをいっぱい・・・触ってほしいです・・・・」


「よくできました。花マル上げるわ」


うっとりするような声で囁いて、華村は桜乃の瞳からこぼれた涙を唇で掬い取ると、中心部分へ指を挿入した。


「・・・っはぁっん!」


ジュブジュブと快楽の音を鳴らされ、桜乃も悦びの声を上げる。


「ひゃぁん・・・あはっ・・・はっン・・・・」


「うふふ、淫乱ね・・・ねぇ、こっちはどうかしら?」


華村の指が、小さい突起部分をつついた。途端、


「ぅひゃぁぁっ」


桜乃の身体に電流が走ったような衝撃と快楽が押し寄せた。


「気持ちいい?」


「気持ちいいです」


「そう、じゃあいっぱい触ってあげる」


言うが早いが、敏感な突起を人差し指でメチャクチャにこねくり回し、桜乃に嬌声を上げさせる。


「うはぁあんっ、もっ、もうっ・・・」


ビリビリと足の先まで痺れが走り、桜乃は恥も捨てて突き上げるような快楽に身を任せる。


「やめてほしいの?」


「うあ・・・や、やめないで・・・やめないでください」


「ふふっ、いいわよ」


突起部分は親指で刺激し、人差し指と中指を秘唇の方へ伸ばして、華村は一気に桜乃を攻め上げた。


「ッ・・・!ああああああぁっぁぁっ・・・・!!」




「あらあら大変。もう試合が始まっちゃうわね」


ぐったりと意識を遠のかせた桜乃の衣服を戻してやりながら、華村は時計を確認した。


「それじゃあね、竜崎さん。また会いましょう・・・次には私の最高の作品にしてあげる・・・」


乱れた桜乃の前髪を指で梳いてやったあと、軽く額に口付けをしてその場を去った。




「さーくのー!どーこ行ったのー?」


朋香の呼ぶ声が聞こえ、桜乃は意識を戻した。


「と・・・と・・・もちゃん・・・?」


「やーだーもう!桜乃なに寝てんの!?」


恐ろしいほどの勘の良さで、朋香は草むらの陰にいた桜乃を発見する。


「試合始まっちゃったんだよ!!もー!信じらんない!!」


「ご、ごめん」


慌てて起きあがろうとするも、己の下着にまとわりついた湿り気に驚いて、次の瞬間にはガクリと膝をつく。


「だ、大丈夫?アンタ・・・」


驚いた朋香が桜乃の腕を取る。


「う、うん。ごめんね朋ちゃん。ホントごめん」


「具合悪いなら、ここじゃなくて大会本部の医務室に行った方がいいよ?」


「大丈夫。ちょっと目眩しただけだから。行こう、試合見に」


「ん・・・いいけど」


世話焼きの朋香は、桜乃の言葉だけでは納得しなかったようで、コートまでずっと桜乃の腕を支えてくれた。




そんな朋香が、怪訝そうに桜乃の身体に顔を寄せ、クンクンと鼻を鳴らした。


「桜乃、香水つけてたっけ?」


「え、なんで?」


香水と言う言葉に、とっさに華村の顔が思い出され、桜乃はギョッとした。


「なんかいい匂いする・・・百合の香りかな」


「・・・・・・・・そ、そうかな」


「あんな所で寝ていたから、花の匂いでも移ったかな」


いいように解釈してくれた朋香は、それ以上疑問を抱かずに、目の前の試合展開に目を奪われ始めていた。

桜乃もボンヤリと試合の模様を見ていた。

さっきのこと、ひょっとして夢だったんじゃないだろうか。花の匂いにつられて、あんな変な夢を・・・・

試合の内容などほとんど頭の中に入ってこなかったが、ふと、コートの向こう側にあるベンチに座っている祖母と・・・
反対側にいる華村の姿が目に入り、硬直した。

華村も試合運びをチェックするのに余念がない様子だったが、不意にこちらに気付いたのか、桜乃に向かって薄く微
笑んでみせる。

その小さな微笑に、心臓をつかまれた気がした。




桜乃の腰の下辺りから、また甘い蜜の塊が溶け出した・・・・                        
   

 おわり








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