乾朋   続き



通った廊下には、幸いというか不幸というか、誰も通らなかった。

おそらく、授業に入ったのだろう。

乾は上手に生徒がいそうな教室をかわしつつ保健室に来た。

確かに、先生がいない。

ベットで寝ている生徒もいない。


「好都合だな」


乾は朋香をベットに寝かすと、ベットの周りのカーテンを閉めた。


「あの…せんぱ…」


朋香の声などお構いなしに、乾は朋香の制服に手をかけた。


「!?ちょ、なに…を…!?」


「そうだな、あえて言うなら『ナニ』だな」


(それ答えになってないわよ!)


逃げたかったが、力が入らず、動くに動けなかった。

乾は上の制服を少し脱がし、朋香は胸があらわになる。


「…やっ…!」


しかし乾の手は嫌がる朋香を弄ぶ様に動く。




あまり発達していない胸に容赦なく手が伸びる。


「んっ…あ、いやっ」


乾が朋香の胸を揉みはじめる。


「薬が効いているから、かなり敏感になってるはずだよ」


「はっ、く、くす…り? あっ」


「あぁ。『媚薬』というんだ」


(何よそれ!なんで私が飲まなきゃいけなかったのよ!)


朋香に怒りがこみ上げてきたが、快楽の波が容赦なくそれを打ち消す。

乾は朋香の乳首を口に含む。

口の中で乾が舌を動かすたびに朋香に波が寄せてくる。


(嫌なのに…なんでこんなに気持ちいいの!?)


それは、今までに感じたことのない気持ちだった。


「んあっ、あ…んっ…」


「どうだ?気持ち良いか?」


「そ、そんな…やっ…ことなっ、ん…」


「ふむ、胸は元々敏感だったようだな。思ったよりも感じている」


乾はそう言うと、乳首から口を離し、いきなり朋香の唇に自分の唇を重ねた。

いきなりの行動に朋香は逃げれなかった。

乾の舌は容赦なく口内へ侵入しようとしていた。

しかし朋香は受け入れようとしなかった。

歯をしっかり噛んで、外から侵入できないようにしていた。




乾はそれに気づいたようで、少しどうするか考えた。

数秒の後、乾は朋香の秘部に触ってきた。

伝わってきた快感に思わず朋香は口を開いてしまった。


(――しまった…!)


乾はその瞬間を逃さなかった。

素早く自分の舌と朋香の舌を絡ませる。

朋香は乾の舌を噛んでやろうと思ったが、乾の手が自分の秘部にあり、いまだ弄ばれている。

そのため力が入らず、なすがままにされていく。

舌が絡み合う音が聞こえる。

朋香は耳を塞ぎたい気分だった。

ようやく乾の唇が離れた。

透明な糸がお互いの舌を繋げていた。


(初めてだったのに…キス…)


泣きたくなった。しかし、ここで泣いたら負けを認めるような気分だった。

涙をこらえ、朋香は乾を見た。

乾は自分の下の方に――


(ってどこ見てんのよ!?)


「せ、せ、んぱ…い…?なに、す…ひぁ!」


乾が朋香のパンツを脱がし、秘部を露にする。

そしておもむろに秘部を舐めはじめた。


「やっ!ぅあっ…んく…はぁ…」




「どこが一番感じるかい?」


そう言いながら、様々なところを舐めまわす。


「あんっ…あ、あぅ…」


乾が舐める度に快楽の波が寄せていく。


「やっ…いやっ…」


「嫌?そのわりにはかなり濡れてるけど?」


朋香のソコは、とても濡れていた。

ピチャ、ピチャと音が聞こえてくる。

と、今までに感じてた以上の何かがきた。


「ひゃ!?」


「ほう…ここが一番感じるようだな」


「はうあ!やんっ、ちょ、まってくださ…んっ!」


「なかなかにいい声を出すな」


朋香の意見など聞きもせず、ひたすら秘部を舐め続ける乾。


「…そろそろいいかな?」


ようやくやめてくれた、と朋香は安心した。

そう思い、朋香は乾の方を見た。


「…!?せんぱ…!?やだっ!なに…する…!?///」


朋香は赤くなった。

そう、乾は自身のソレを出していたからだ。


「なにって、ここまできたら、することは1つだろ?」


(する…ってまさか、アレ!?)


保健の授業で習った、まさか…?




男性と女性が愛し合い、子供をつくる『あの』行動。

生き物として生まれたには、1度は経験することだろう。

しかし――


「ちょ、わたした…ち、まだ、中学…せ、い…じゃない…です、か…?」


「ん?気にするな」


(気になるわよー!!)


朋香は乾のソレを見て、恐ろしくなった。

弟達の世話をしているので、弟達のは何度も見ている。

だが、乾のソレと弟達のとでは比べ物にならない。


(ア、アレが…私の中に入るの…!?)


朋香が考えていると、乾は朋香の膣の入り口へソレをあてた。


「…イヤッ…やだぁっ!」


自分の『はじめて』がまた奪われる。

しかし、薬と乾の愛撫のせいで体が言うことを聞かなかった。

それに、心の奥底で『入れてほしい』という気持ちも見え隠れしていた。


  ずぷっ


「―――っ!!」


乾のソレが朋香の中に侵入してきた。

朋香は痛さより、自分の中にソレが入ったというショックで声が出なかった。

なおさらショックを受けたのは、そこに嬉しいという気持ちがある自分自身だった。


「…っい…いやぁ!いたっ…!」




「大丈夫だ。じきに良くなってくる。」


少しずつ、朋香の膣内へ入れる乾。


「あぁ…はぁ…っ!」


「すまない、痛かったか?もう少しゆっくり入れた方が…」


ようやく半分まで入れたところで、乾の動きが止まる。

と、朋香が乾の腕を掴んだ。


「…ちゅうと…はんぱ、は…ヤメテ…」

朋香は顔を背けている。

あまり大きくない声だったが、乾には十分聞こえる大きさだった。

朋香のその言葉を聞き、ニヤっと乾は細く微笑んだ。


(…成功だな)


そう思うと、一気に残りを入れた。

乾のモノが全て朋香の中に入る。


「んあ!いっ!はぁ…んっく…」


「動かすぞ…」


乾はそう言うと、ゆっくりと腰を動かし始めた。


「あは…ひあ…んっ…」


(しかし…俺のを全て入れるとは…)


自分のモノは結構でかいと思っていた。

実際に平均と比べて大きいようだ。

しかし、朋香はソレを全部受け入れた。


(…良いデータが取れそうだ…)




腰を前後に動かす。

朋香はその動きにあわせ声を出す。


「あぅ…ん…ぁあ…はぅ…」


「どうだ?良くなってきただろ?」


返事は無かったが、微かに頷いたように見えた。

乾はそれを確認すると、朋香の唇に再び自分のを重ねる。

しかし今度は拒絶されなかった。

むしろ歓迎されいるようだった。

朋香から舌を侵入させ、絡めてくるのだ。

濃厚なキスが続きながらも、腰を動かすことは忘れていない。

唇を離し、朋香も腰を動かす。

乾も朋香も、それぞれに快感が寄せてくる。

お互い腰の動きが激しくなっていく。


「んあっ、あっ、はぅ、ん…ひぁっ」


「ん…はぁ…」


そろそろ、限界だ。

少しでも妊娠の確立を減らすためにも、膣外で射精をしようと乾は考えた。

だが、ここで外に出すと後始末が面倒だ。

しかし、膣内で出すのも自分でしておきながら申し訳ない気がしてならなかった。

そう考えてると、朋香の声が聞こえてきた。


「な…にだ…も…」


「…なんだ?」




「なか、に、だしても…あっ、いい…」


乾は驚いた。

自分の考えが読まれたことと、中に出していいということ。

ダブルで驚いたが、せっかくだ、とそのまま行為を続けた。


「…そろそろ限界なんだが…いいか?」


乾のその言葉に頷いた朋香。

さらに腰の動きを激しくする。


「んっあっはっあぁー!んー!」


「くっ…もう出るぞ…!」


「あっ!ん!あぁ!あー!」


そして2人は、頂点に達した。




「…すまない、小坂田…」


数分して、乾は朋香に謝った。

朋香の体をキレイにし、制服を着せた。

2人はベットに入って寝ていた。(向き合わず、背中合わせで)


「その、中に…」


「先輩、私が中に出していいって言った意味、わかってますか?」


「いや…正直なところ、わかってないが…」


「…実は、私…初経まだなんです…」


朋香は言いにくそうにそう言った。

乾は思わず後ろを振り向く。


「…確かに、それなら妊娠の心配はないか」




乾の顔に安堵の表情が表れた。


「じゃあ、聞きますけどぉ」


朋香がこちらを向く。


「なんで私にあんな物を飲ませて、保健室に連れて来て、挙句の果てにはこんなことしたんですか?」


「う゛っ…」


「なんでですか〜?」


朋香が顔を近づける。乾は顔を背ける。


「そろそろ戻らないとなぁ…」


「あー!誤魔化したー!そんなことすると…」


朋香はおもむろに乾の眼鏡を取った。


「あっ!」


「こ〜んなことしちゃ…い…」


乾の素顔を見て、朋香は硬直した。


(…ヤダ、結構イケる…///)


「あの…返してくれないか?それが無いと何も見えないんだが…」


「乾先輩!絶対にコンタクトにするべきですよ!勿体無い!」


「いや、だから返してくれないか…」


「もったいな〜い!こんなにカッコイイのに!」


「返せ!」


「うわっ!怒った!」


乾は朋香の上に被さった。




「返さないと、またするぞ?」


「…それ反則」


「じゃあ返しなさい」


「はぁい…」


渋々朋香は乾に眼鏡を返した。

乾は眼鏡をかけ直す。


「で…答え聞いてないですけど?」


「…媚薬の効果を試したかったんだ」


「…まさか、それだけ?」


「それだけ」


数秒間、朋香は固まった。そして。


「じゃあ私のはじめてが奪われたのってそんな理由だったということですか!?」


「なかなかに良いデータが取れたぞ」


「そんなこと問題じゃなーい!本当に恐かったのに〜!」


「そのわりには、かなり感じてたみたいだったが?」


「う…///それ言わないでください…」


朋香は小さくなり、乾は笑い出した。


「あー!なんか笑ってるし!」


「ゴ、ゴメン…くくっ」


ぶーっと朋香はむくれてみた。乾はそんな朋香の頭を撫でる。


「利用したことは謝る。…すまない」




「気にすることないですよ。それに〜…」


「なんだ?」


「その…別にいやじゃないですし…///」


朋香はそう言うと、あまりの恥ずかしさにベットの中に頭を引っ込めた。

乾も頭を引っ込める。


「なんで乾先輩も引っ込むんですか〜!?」


「なんでって、小坂田の表情が見れないだろ?」


「見なくていいです!」


今度は朋香は顔を外に出したが、乾もそれと同じことをする。


「〜〜!!乾先輩!からかうのはやめてください!」


「ははは、ゴメンゴメン」


乾は謝っているのだが、朋香にはそれがうそ臭く見えた。


「本当にですか?」


「だから謝ってるじゃないか」


「本当に悪いと思ってるんですか?」


「思ってるよ」


「…じゃあ、1つ約束してもいいですか?」


「なんでもどうぞ」


朋香のお願いに乾は言う事を聞くことにした。


「こういうことする時は、私を呼んでください」


「…は?」


「つまりは、その…/// 私、利用されていいので…」


乾は驚いたが、柔らかい表情になる。


「…いいのか?」


「良くなかったら言いません///」


「それ、別の意味でとってもいいのか?」


「はい?」


「…いや、なんでもない」




6時間目終了…


「朋ちゃん!大丈夫!?」


保健室に入ってくるなり、桜乃は親友の寝ているベットに一目散に向かった。


「乾先輩がうちのクラスに来て、朋ちゃんが倒れたって聞いて…

 私、知らないで授業受けてた…朋ちゃんいないのなんでかなとか思ってたけど、探さなかった…

 ゴメンね、朋ちゃん…」


そう言うと、桜乃は泣き出した。

実際は倒れたわけじゃない。

だが、乾は誤魔化すために嘘をついたのだろう。

嘘なのに、本気で心配してくれる友人。

朋香は少し胸が痛んだ。


「大丈夫よ桜乃!ちょっと倒れただけだし!もう元気になったわ!」


「朋ちゃん…」


「桜乃、私は大丈夫だから…だからね、リョーマ様に告白してね」


「…え?」


「私、振られちゃったから」


笑いながら言う朋香。どこか吹っ切れたようだ。


「朋ちゃ…」


「ほら!そんな不景気そうな顔をしない!桜乃は笑ってるのが一番よ!」


「…うん、ありがとう」


桜乃も笑顔になる。


「そう!桜乃はいつも笑顔がいいわよ!」


「でも、朋ちゃん…私まだ決心がつかないよ…」


「ま、焦らずに自分のペースでいいものね。でも、告白しないなんていうのは私が許さないからね!」


「…うん、絶対に告白するよ」




余談だが…

行為があった次の日、某メガネショップでコンタクトを作ってるのと、

某薬局でキョロキョロと辺りを見回し、なにかを買っている乾が目撃されたという…




END


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