観月×巴 (1-2)




「巴くん・・・?」


「あ、あの。あたし別に興味本位とか、そんなんじゃなくて!

 は、はしたないかもって、思いますけど!でも!」


巴は真っ赤になって涙目になりながら言った。


「あたし、観月さんのこと大好きです・・・!だから・・・」


観月は皆まで言わさず巴を抱きしめた。巴の仕草に、言葉に、体中が心臓になったかのように脈打った。


「巴君・・・。」


「あの、だから!だから・・・んっ」


観月は深く口付け、そのまま巴をベッドに運んだ。


「知りませんよ。そんな事言って挑発して。いまさら止めたい、なんて言っても 通じませんよ?」


「思いませんよ!そんなこと!」


観月は真っ赤になってそう言う巴に、再びキスをした。




「あたし、本当に観月さんのこと大好きです。だから、思いません。そんなこと。」


胸の辺りが、じんわりと暖かくなってくる。

目の前の少女が、愛しくてたまらない。


「・・・大好きですよ。僕も。巴君が好きです。とても、大切にしたいと思っています。」


ぎゅっと巴を抱きしめる。

今まで、うかつに触れるとたがが外れると思い、触れることも満足にできなかった。

今はもう、たがなどどこかへ吹っ飛んでしまった。

何度も唇に口付ける。

舌を差し込むと、怯えて怯むがそれでもゆっくりと応え始める。

巴の頭の中が真っ白になり、観月がキスに酔いしれる。

口付けている間に、巴のニットの中に手をさしこむ。

すぐに柔らかな胸に到達し、不器用にブラのホックをはずしにかかる。




「ん・・・観月さん。自分でやりますよ・・・?」


「黙って・・・。こういうことは全部男に任せるものですよ。」


たぶん。経験がないので分からないが。

しかし、自分の理想の運びではそうするものだと思っている。

なんとかホックをはずし、柔らかな胸に触れる。

まだ成長途中のはずなのに、十分な膨らみがあった。

触れると同時に、巴の身体が わずかに震えた。


「・・・恐いですか?」


「い、いいえ。観月さん、優しいですから・・・。だから、恐くないです。」




震えながらも健気にそう答える巴に、一層愛しさを募らせて、観月は巴の胸にキスを落とす。

何度も胸に赤いしるしをつけ、頂を口に含む。

甘噛みし、舌で転がし、 きつく吸う。

観月はその度震える巴が愛しくてならない。

息が上がり、瞳に涙を溜めながら巴が 観月を見つめる。


「ん・・・観月さん・・・なんか、へん、な感じがする・・・。」


「そうですか?」


「・・・キスのほうが好きです。」




観月は苦笑しながらも巴にキスをする。

満足そうにうっとりとした巴を見るのが好きだった。


「すぐに、これも気持ちよくなりますよ。」


「ほんとに?」


「・・・多分、ね。」


断言できるほどの自信は持ち合わせていなかった。

とにかく作業に没頭したい。

観月はそう思った。

唇は頂を加え、もう片方の頂は指で摘まんだり揉みしだいたりした。

やわらかい・・・。

観月はうっとりとしながらそれをむさぼった。

余った手を、下半身にやる。

いつも短いと注意しているスカートの中へ手を差し入れる。


「は・・・。観月さ・・・」




下着に触れる。

よくわからなかった。

濡れているかも良く分からない。

下着に手を入れると、今までにないほど巴の身体が震えた。


「あ、あのっ観月さん・・・!」


「黙って。」


優しく言って、唇で唇をふさいだ。

下着の中に入れた手は、かすかだが濡れている事を観月に教えた。

指でいじると、更に蜜があふれる。

ぞくぞくと下半身から快感が駆け上がってくる。

ショーツを下ろして、下半身に顔を埋めた。

途端に巴の身体が暴れ出す。




「や・・・やだ!観月さん!何・・・!?」


「大丈夫ですよ。これは痛くなんてありませんから。」


「そうじゃなくて、はずかし・・・!」


「恥ずかしい?君は綺麗ですよ。とても。恥ずかしがってる君も可愛くて好きですが。」


その台詞に真っ赤になった巴を横目で見つつ、蜜を舐め始める。

すぐに巴の身体が小刻みに震え始めた。

構うことなく、蜜を舐め続ける。


「は・・・っみづき・・・さ・・・」




「はじめ、と呼んでくれますか?」


舌を動かすのを止めて、観月は巴を見つめた。


「は、じめさん・・・?」


「そう、はじめ。」


にっこりと微笑んで、また作業に戻る。

蜜は、溢れ続ける。

ぴちゃぴちゃと

わざと音をたてて舐め、吸う。

確実に、観月の行為は巴の中で快楽に変わりつつあった。


「ぅっ・・・はじめさ・・・!」


「あまり、大きな声は出さない方がいいですよ。寮には他に人がいますから。」


「・・・!」


巴は慌てて口に手をあてた。

押し殺す声すら、色っぽく聞こえる。

舌だけでは飽き足らず、指を入れてみる。




「った・・・!」


「す、すみません!」


初めて苦痛らしきものを表情にだされて、慌てて指を引き抜く観月。


「あ・・・あたしこそ、すいません。続けてください・・・」


「だ、大丈夫なんですか?痛くはありませんでしたか?」


巴は困った表情をした。


「ちょっとだけ・・・。でも、大丈夫ですよ。心配しないでください。」


大丈夫。そう、大丈夫なはずなのだ。

まだ指だ。

自分のモノがそう大きくはないとはいえ、指よりは大きいものがまだ待ち受けているのだ。

大丈夫でなければ困る。

それでも観月は先程より慎重に指を入れる。

また、痛そうな顔をする巴。


「あ・・・ぅ・・・」


「本当に、大丈夫ですか?」


「だ、だいじょうぶです・・・」




指を動かすと、また痛そうな顔をする。

自分のやり方が悪いのだろうかと罪悪感さえ沸いてくる。

やはり、まだ早すぎたのだろうか?

指は一本だけなのに、きつく、柔らかく吸い付いてくる。

動かすたびに、蜜が淫靡な音を立てて観月を誘惑する。

そのうち、蜜が溢れてくるのに気付いた。


「あ・・・はじめさ・・・」


「痛く、なくなりましたか?」


「は、はい。もう・・・」


むしろ気持ち良さそうに身をよじらせる巴を見て、もう一本、指を増やしてみる。

しばらく動かして、大丈夫そうだったのでもう一本入れると、巴の身体が大きく震えた。


「んっ・・・!は・・・っ」


「可愛いですよ。巴くん。とても可愛いです・・・。」




観月もうっとりと巴の姿に魅入る。

下半身に血が流れ、脈打つのを感じる。

ぐちゅぐちゅと密壷をかき回すと、巴は指をきつく締め上げて、一層高い声を上げた。


「あぁ・・・!みづきさんっ・・・!」


きゅっと抱きついてくる巴の中から、観月は指を引き抜いた。


「?みづきさん・・・?」


「はじめと呼びなさいといったでしょう?・・・もう、これだけじゃ僕も我慢できないんです。」


そう言って、巴の密壷に膨張した自分を押し当てる。


「これは、さっきより・・・大分痛いと思いますけど、我慢してくださいね。」


「は・・・はい。・・・はじめさん。」


巴は腕を観月の背中に回して、耳元で呟いた。


「大好きです。はじめさんのこと、ほんとに好きです。・・・優しくしてくださいね?」


ちゅっと観月に触れるだけのキスをして、恥ずかしそうに巴は微笑んだ。




愛しさに目がくらくらする。

心臓の音が早すぎて、他の音が聞こえない。

観月は巴の唇を食らうようにキスをした。

今までないくらいに激しく、そして甘く。


「は・・・。巴くん。いきますよっ・・・!」


「はいっ・・・」


観月が巴の中にほんの少し入る。

巴が痛みに顔をしかめた。


「った・・・!!」


「大丈夫ですから、我慢してください。」


ずぶずぶと入る。

巴は悲鳴を上げる事だけはしなかったが、それでも痛みに涙を流した。

その様子を見て、罪悪感に駆られる一方、その痛みを与えているのが自分で、

その表情を知っているのも自分だけだという独占欲が満たされていき、

興奮していくのを 自覚した。

自分を包む巴の中は、きつくて気持ちがいい。

あっという間に達しそうになり、 しばらくは動かずに巴を抱きしめた。




「まだ、痛いですか・・・?」


巴はこくりと頷いた。

観月は困った顔をした。


「もしかしたら、今日はずっと痛いままかもしれませんが、僕の事、嫌いにならないで 下さいね・・・?」


「なりませんってば・・・そんなの・・・。」


その言葉に優しく微笑んでキスを落とし、観月はゆっくりと動き出した。


「ん・・・!はじめさ・・・ん・・・!」


「巴くん・・・。」


自分にきつく、やわらかくからみついてくる巴に、

観月は自分ばかりがこんなに気持ちが良くていいんだろうかとまで思った。

できるなら、巴も気持ちよくなって ほしかった。

なるべく乱暴にならないようにゆっくりと動いているつもりだ。

しばらく、そうやって動いていると、わずかだが巴の表情は、苦痛の色よりも快楽の色を示し始めた。




「あ・・・?はじめさ・・・?な・・・か、へんっ・・・!」


「気持ち良いんですか?」


多少、驚きをもって巴の変化を見つめる。

2人が繋がる場所からは、蜜が流れ始めている。

巴は僅かだが、腰を動かしていた。

なんだか、頭の一部が真っ白になって、観月のことしか考えられなくなる。

体の一部分だけが敏感になって、そこしか感じられない。


「へん・・・!はじめさんっ・・・!なんかおかしい!へんですぅ・・・!」


「大丈夫ですよっ・・・。変なんかじゃないですから。僕も、とても気持ち良いですから・・・。」


「はじめさっ・・・はじめさんっ・・・!」


ぎゅうっとしがみついてくる細い体を抱きしめ返しながら、徐々に観月は動きを速く、激しくしていく。

結合部からは、ぐちゅぐちゅと淫靡な水音がしているが、2人はそんなことには気付かない。

互いの身体を知ることに没頭していた。




「ひゃっ!はっ・・・ぁ!んんっ!やだぁっ・・・・!」


「かわいいですよ・・・。巴・・・っ。」


すでに声を殺す事さえ忘れて、巴は観月を感じていた。

観月から与えられる快楽に酔いしれる。

頭がぼうっとして、他の事が何も考えられなくなる。

かすかな痛みさえ快楽へと変換されていく。


「あ・・・!おかしくなるっ・・・!へんになりますっ!だめっ!!」


「僕も、もう我慢できそうにありません。・・・イきますよ・・・!」


腰の動きを更に早くし、巴の奥へとこすりつける。

巴がそれに呼応して、きつく観月を締め付ける。


「あ、あっ!ああああんっ!!!」


「―――っ・・・!」





いつかのため、そう思って用意していたゴムをつけていて、観月は安堵した。

生意気にも外だしにチャレンジしようとしていたら、あっさりそのチャレンジは無駄になっていた事だろう。

それくらい、初めての行為は観月にとって快楽だった。

巴にとってもそうであるといいのだが。

隣でぐっすりと眠る巴を見つめて、幸せな気分になる。

黒く長い髪に手をやっては 梳いてやる。


 かわいい・・・。もう絶対に手放せませんね・・・。


ここまで溺れると、手放すことなど考えられない。

一生、自分の隣でこうしていてほしいとさえ願ってしまう。

観月は巴を抱き寄せて、触れるだけのキスをした。

そのまま、唇を耳元へ持っていく。




「愛してますよ。巴くん。・・・君が僕を好きな以上に、きっと僕は君が好きですよ。」


言ってから、少し恥ずかしくなって観月は顔を赤らめた。

すると、いつの間にか起きていた巴と目が合った。

真っ赤になる観月。


「・・・いつから起きていたんです。」


「頭を撫でて『愛してますよ。』辺りからです。」


「ほとんどじゃないですか。性格が悪いですよ。」


「観月さんのがうつったんですよ。それより。」


何も身に付けないままで、巴は観月に腹這いになって乗った。

その様は非常に扇情的で、観月も一瞬目を奪われたが、身体よりも巴の言葉の方が気になった。


「それより?」




「そういうことは、ちゃんとあたしが起きてる時に言って下さいよ。」


観月は、また顔を赤らめた。溜息を吐く。


「しょうがないですね。そんなに言って欲しいですか?」


「はい。観月さんになら、何度でも。」


にっこりと無邪気に笑う巴を見て、なんとなく幸せな気分になる。

が、このままやられっぱなしというのも癪だ。

観月は巴の耳元に唇を寄せた。


「じゃあ・・・」


きらきらした瞳で、次の言葉を待つ巴。

犬のようだ。観月は  んふ、 と例の意地悪い笑い方をして。



「もう一回、しませんか?」




END







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