リョ桜




今朝(でもないけど)起きたら、家の中はもぬけの殻。

居たのは愛猫一匹。

どうしようかと思い当たって、腹が減っていることに気付く。

自分で何か作ろうと思ったはいいが、インスタント食品しか作ったことがない。

冷蔵庫を覗けば材料はある。

なら、彼女を呼んで作ってもらおうと、今に至る。




「えっと、簡単なものでも良いかな?リョーマ君」


「別に何でも良い。・・・てか、ごめん」


「?? 何が?」


「こんな事で呼びつけて」


「ううん!リョーマ君と一緒にいれて嬉しい・・」


顔を赤くして笑う彼女に、感謝の言葉の代わりにキスをした。

はにかんで笑う彼女が愛しい。


「すぐご飯作るから待っててね?」


くるりと踵を返してキッチンへ向かう。

使い勝手の良い自分の家ではないので、桜乃はしっかりとチェックを入れる。

確認し終えたのか「よし!」と気合いを入れると、エプロンを着け。

普段からは想像も出来ない程の素早さで、テキパキと料理を仕上げていく。





(・・・何か、エロい・・・)


エプロンより短いスカート。

それから伸びた、すらりとした脚。

くるくる動き回る度に跳ねる裾。

腰の細さを強調するかのように、緩く結ばれた紐。

エプロンを着けたことで顕わになる身体の起伏。

肉感的なソレ。




それら全てがソソる。




勿論のこと、母親の料理姿でこんな事を思ったことはないし。

魅力的な従姉であったとしても、それはない。

目の前の竜崎桜乃だからこそ、自分は反応する。




椅子をひいて立ち上がる。

料理に集中している桜乃は、気付く様子もなく。

黙々と仕上げを施していく。

最終段階に入り、もう終わりという頃に後ろから抱きしめた。




持ち上げられた調理器具は、空中で止まったまま。

手を捕まれて停止した。

腰に腕を回されて、動きは制限され。

いきなりのことで彼女は固まる。




「リョ、リョーマ君っ!?」


焦って上擦った声が聞こえる。

それは無視して、彼女の肩口に顔を埋めた。耳元で囁く。


「・・・桜乃、、エロい」


「エロ・・!!??」


より一層、桜乃は硬直して。

パニックを起こして、顔は赤くなっているんだろう。

見なくても解ることに、見えていなくとも不敵に笑んだ。




「桜乃が悪いんだからね」


「えっ!?」


「挑発するから」


「し、してなっ・・・!!」


「もう遅い」




先程から上手く言い返せない桜乃に、ピシャリと言い放つ。

桜乃の手を放してコンロの火を止める。

解放された手は行く当てが見つからず、未だ空中を彷徨う。

無言で、その手から調理器具を外して顔を覗き込む。




―――これが無自覚だと言うのだから恐ろしい




桜乃の頬はほんのりと色付いて。

瞳は潤んで艶やかに。

困ったような、それでいて恥じらったような。

何とも複雑な表情をして見せて。


「リョーマ君・・・」


形の良い唇が紡いだ、熱の篭もった言葉。

その瞬間はスローモーション。




つ、と顎を持ち上げて唇を重ねる。

啄むように幾度も幾度も。

名残惜しくも唇を離して顔を見合わせると、桜乃はふんわりと微笑んだ。

ゆるりと流れるように、首に腕を回す。

これは、この先へ進むという事への了承の意。

彼女なりの意思表示。




額にキスを落として抱き上げた。

羽のように軽い。

とまではいかなくても、彼女の身体はそれなりに軽い。

降ろした先はダイニングテーブルの上で。

桜乃は困ったように眉をひそめた。

が、もうすでに上気した頬でそんな表情を取られても、

リョーマに劣情を刺激するだけで。


「リョーマ君。ここで、するの・・?」


少しばかり怯えた表情を見せる彼女。

それすらも愛おしいと思う自分の狂気。

半ば強引に深いキスを与える。

桜乃の頬は朱に染まって、恥ずかしそうに目を瞑るも。

それでも拙く動きを返す。




酔ったように何度も口付けを交わし。

その間にも、桜乃の衣服は乱れていく。




エプロンの紐は解かれて外され。

短いスカートは腰元まで捲れ上がり。

普段は見ることもない、白い腿までさらけ出している。

ブラウスのボタンも丁寧に外されていて。

ブラは外されずにたくし上げられる。




白い肌はピンクに色付き。

優しく愛撫すれば、胸の頂はゆるゆると立ち上がる。

ソレを指の腹で擦り付ければ、甘い嬌声を響かせる。


「や、ん!・・りょー、ま君・・」


甘いキスを止めて、桜乃の胸に吸い付く。

片方を丹念に舐め上げ。もう片方は今だ甘い愛撫を繰り返す。


「ん・・や・・は、ん・」


桜乃は刺激に首を仰け反らせ。

切なげに喘いで、自ずと小さく脚を開く。




その瞬間をリョーマは見逃さず。

膝の後ろに手を入れて脚を開かせると。

薄く柔らかい布を取り除く。




今まで幾度も、リョーマのモノを飲み込んだ其処は。

艶やかに濡れそぼり。

指を添えれば素直に受け入れる。




「あっあっ・・は・ぅん!」


繰り返される刺激に桜乃は耐えきれず。

リョーマの胸に縋り付く。

与えられる快感から逃げるように、いやいやと首を振る。

が、それが敵うはずもなく。


「や!・・リョーマく、ん・・も、ダメ・・」


桜乃の膣も限界を表すように伸縮を始める。


「いいよ、桜乃。イッて・・」


耳元で囁けば、桜乃の躰は震え。

きつくリョーマの指を絞める。


「ふぁ・・ぁぁんん!!」


桜乃は達して、くたりとリョーマにもたれ掛かる。

荒く息を付くその姿にリョーマは悪戯心を擽られ。

今だ桜乃の中にある指を動かした。




ビクリと体を震わせ、目を見開く。

リョーマを見上げれば、意地悪げに笑まれて。

くちゅり、と指で遊ばれる。


「ひぁっ・・りょー、まく・・まだ・・ダ、メ・」


抵抗して見せても、止まるはずもなく。

達したばかりで敏感に反応し。

次第に躰の奥からウズウズと物足りなさを感じる。


「リョ、マ君・・お願・・・も、許・して・・」


「何を許すの?」


桜乃は涙目でリョーマを見詰めるも。

リョーマは不敵に笑んだまま、その視線の意味に取り合おうとしない。

ほろりと一滴、涙が流れ落ちた。


「お願い・・も・リョマく、ん・を・・下、さい!」


一滴を皮切りに、次から次へと涙が流れる。




「・・ごめん桜乃。苛めすぎた・・もう泣かないで?」


優しく涙を拭い、キスを落とす。

桜乃はその優しさに、またも涙を零す。


「桜乃、挿れてもい?」


こくんと頷き、リョーマの首に腕を回す。

十分に桜乃の秘所は濡れており。

すんなりとリョーマ自身を飲み込んでいく。

いつもとは違う、下から突き上げられる感覚に。

桜乃はすでに達しかけて。


「や!も、ダメ・・イッ・ちゃうっ・・!!」


「ふ・・くっ・・・!!」


桜乃の膣がきゅうきゅうに締め付けてくるも。

リョーマは律動を繰り返し。

むしろ、そのリズムは上がっていく。


「やぁぁん!!も、、ダメぇ・・・!」


一際高い声で鳴き、桜乃は絶頂へと達した。

リョーマも桜乃の締め付けに耐えきれず、欲望のたけを吐き出す。

二人とも荒い息を吐きつつも、互いに顔を見合わせ口付けを交わす。




「もう!リョーマ君の所為で、ご飯冷めちゃったよ?」


「良いよ別に。桜乃、食べたし」


にやりと笑むと、桜乃は案の定赤くなり。

その様子は、やっぱり悪戯心を擽られる。


「ねぇ桜乃。知ってる?」


「何が?」


少し怒ったように頬を膨らまして彼女が答える。

あまりにも可愛らしくて、クスクス笑いながら続ける。


「男って食欲満たすと、別の欲がわくんだって」


鈍い桜乃でも情事の後ならば、その意味をしっかり理解して。

瞬時に赤くなって青くなる。

実に器用な様子を、横目で見てから箸に手を伸ばした。


「それじゃ、イタダキマス」





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