観月×巴 そのF



・・・もっと、欲しい・・・

細い腰に手を回して抱き寄せれば、胸がさらに密着してくる。

これから先が、欲しくてたまらない。

だめ、だろうか・・・。

彼女はキスして欲しい、と言っただけで。

だから、学校でこれ以上しては・・・。

でも・・・、欲しい。

蕩けた脳内では、巴のキスの熱さは、それ以上への前戯にしか感じられない。

背筋からぞくぞくと腰に痺れが走る。

ほんの少し。

少し触ってみて、嫌がったら止めればいい。

ほとんど自分だけの言い訳をして、観月は巴のキスに応えながら、遠慮勝ちに巴の腰から太ももに手を滑らせた。

茶色のスカートを少しめくり上げて、白く柔らかな太ももに触れる。

内股へまで手をもぐらせて、足の付け根へ指を少し這わせる。

すると、今まで目を閉じていた巴が、薄っすらと目をあけた。

潤んだ瞳は自分を見つめていたが、嫌がる様子も、口付けを止める気配もない。

続けても、いいだろうか。

もう、我慢など出来そうにもない。




ブレザーは乱れ、ブラウスのボタンは下の数個を残して外されている。

白いブラウスのはだけた部分から覗くのは、ピンクのレース地の下着。

しかしその下着さえもずらされ、白い乳房が溢れるように飛び出していた。

息が荒く、胸が上下するたびに揺れるその白くやわらかな果実の頂は、つんと立っていて見るものを興奮させる。

そのまま視線を下ろすと、床に散らばったスカートのプリーツから伸びる白い足が見えた。

片足の先のほうに、白い布がくしゃくしゃになってまとわりついている。

イエス=キリストの加護を受けるための控えめな茶色の制服は、みだらな付属物になっていた。

巴が気付いたら、そうなっていたのだ。


「・・・。」


あれ?あたしなんでこんな事になってるのかな?

昼間、早川の友人に分けてもらった風邪薬を飲んだ。

ご飯の後に食べないと、胃が荒れるから。

だから食事の後に飲んだ。

それから、何故かすごく観月に会いたくなった。

だから会いに行った。

会ったら、すごくキスしたくなって、この教室に入って、キスをした。

あれ。

ちゃんと覚えてる。

キスして、その気になった。

その事実しか残らない。

でも。






「あああああああの、観月さん?ここ、ここ学校・・・!!」


慌ててのしかかってくる観月を止めようとするが、観月は止める気配も見せず、機嫌よさそうに笑った。


「ここで、してほしいんでしょう・・・?さっき、寮では嫌だと言ったじゃないですか。」


「そ、それはキスの話でしょう!」


しかも、何でそんなことを言ってしまったのか、巴自身よくわからない。

ただ、もう観月はヤル気満々だというのはわかる。

止める気なんて微塵もなさそうだ。

巴の胸を片手でもみしだき、淡く色付く頂を口に含む。


「んっ・・・!やだ、観月さんっ・・・!」


「急に嫌だなんて、どうしたんですか?今までその気だったじゃないですか。」


そういわれると、そうなのだけど。

でも、どうして学校でその気になったのかわからないし。

ここ、学校だし。


「いつも、学校ではこんなことしなかったじゃないですかっ・・・!」


「あんなきみを見せられて、黙って授業に行けるほど、僕は大人じゃないですよ。誘ったのは、きみでしょう?」


「っあんっ!!」


強く頂を吸われて、巴は思わず感じた声を出してしまう。


「ほら。感じてる。身体は嫌がってないみたいですね。」


「んっ・・・観月・・・さん・・・っ」


執拗に胸を攻めてくる観月の舌が、気持ちよくてならない。

キスをしていたときの昂揚感が甦ってくる。

観月が巴の膝を割って、身体を入れてくる。

こうなると、もう抵抗もできない。

胸を舐めていた舌が、巴の唇を舐め、口内に入り込んできた。


「は・・・ぅっ・・・」


「ん・・・、ともえ・・・」


何度も角度を変えて口付ける間に、観月はネクタイを緩めた。

息苦しくて、仕方ない。


「ン・・・観月さんっ・・・!は、恥ずかしいっ・・・!やだっ・・・!」


「服、ちゃんと着ているでしょう?」


着ているから、余計に恥ずかしい。

茶色の制服は、普段から禁欲的で、白い身体が際立つように思う。

ブラもくっつたままで、胸だけがこぼれているこの状態は、確かに観月を退けようとしても逆効果だろう。

それくらい、巴にだってわかる。

制服を着ているのに、裸同然。

その事実は、巴の羞恥心を十分に刺激した。

そのうち、観月が腰を巴に押し付けてきた。

布越しに伝わる熱さに、巴の羞恥心は限界だ。

知らず、涙をこぼした。






「み、観月さんっ・・・!も、だめですっ・・・!いや・・・。」


「そうですか?じゃあ、この揺れている腰は何?」


巴の腰は、観月の腰と擦れるように揺れていた。

無意識のこの行為に、巴は真っ赤になった。

しかも、直接触れないように観月が微妙な距離を置くので、1人で腰を振っているようにしか見えない。


「制服着て、学校で欲情して、1人でどうしようっていうんですか?」


「あっ・・・!ち、違います・・・!これはっ・・・」


「恥ずかしいコですね。」


観月は巴の膝を大きく割って、スカートの中を覗き込んだ。


「んふ・・・大分感じてるみたいですね。すごく濡れてますよ?一度も触ってないのに・・・。」


「やですっ・・・てば・・・!見ないでっ・・・!」


巴の秘所は、濡れて光っていた。

口付けと胸への愛撫だけでこうなったと素直に言ったら、観月はますます嬉しそうな顔をするのだろう。


「いいんですか?このまま嫌がっていて。大人しくしたほうが、きっと気持ちよくなれますよ?」


まぁ、暴れても気持ちよくなれますけれど。

耳元で囁かれて、とうとう巴は観念した。

これはもう、自分が何をいっても止めないだろう。

だったら―――気持ちよく、なろうかな。

そう考えたのは、きっと巴も、もう限界だったから。


「・・・観月さん・・・」


「何です?」


「・・・ちゅうしてください。」


巴が上目遣いにそう言うと、観月は嬉しそうに笑って、巴に熱い口付けをした。

そのまま巴のスカートに手を入れて、秘所に指を差し込む。


「んんっ・・・!」


「すごい・・・一気に入ってしまいますよ・・・」


興奮して上擦った声で観月が言う。

巴は、自分の中で蠢く指に、早くも意識を奪われていた。


「あぁんっ・・・!や、もっ・・・!もっと・・・」


「もっと・・・もっと何?」


観月の意地悪な質問に、巴は顔を真っ赤にして俯いた。


「巴くん・・・?ねぇ?」


「ああぅ!!」


観月が巴の秘所を舌で舐め上げると、巴は声を上げて鳴く。

指をさらに動かすと、中がきゅっとしまって、観月を放すまいとする。






「ねえ・・・?」


しつこく尋ねると、突然巴は観月に抱きついて、床に押し倒した。


「?巴・・・!」


巴は観月を押し倒すと、観月にまたがり、観月のズボンのヂャックを下げた。

手を差し込んで、観月の膨張したモノを取り出し、自分の秘所にあてがった。


「観月さんが、欲しいんです。」


言って、観月に触れるだけの口付けをする。


「・・・だめ?」


上から覗き込まれてそう言われては、観月はもう、笑うしかない。

嬉しくて、しょうがなかった。


「・・・いいに、決まってるでしょう。」


巴も嬉しそうに微笑んで、もう一度キスをすると、腰を使ってゆっくりと観月を中に入れていった。


「っ・・・あ・・・!!」


「ぅ・・・!と、もえくん・・・!」


観月の上で踊るように身体を動かす巴の肢体を、うっとりとしながら見つめる観月。

気持ちがよくて、今にも果てそうだった。

乱れた制服からこぼれて揺れる白い胸は、今や汗が浮かんでいる。

きつく揉むと、それだけで下半身の締め付けはきつくなった。


「―――っく!!巴くんっ!」


「っぁああっ!!はぁっ!みづきさんっ!!」


激しく揺れる腰に手を当てて、自ら突き上げれば、感じて、ぎゅっとそこが締め付けられる。

下から感じている巴を見ると、こんなにも扇情的だったのかと、また惚れ直す思いだ。

羞恥に耐えて、それでも快楽を得ようと腰を振る巴は、たまらなく可愛い。






「あァっ・・・!はァンっ!!も、も、だめっ!みづきさんっ!!」


「はっ・・・ん・・・、ぼくも、もうっ・・・!」


観月は巴を再び床に組み敷くと、一層激しく刺し貫いた。

奥がぎゅっとしまり、2人はそこで果てた。


「んはあああっ!!」


「っう・・・!」







服装の乱れを正して、巴は観月の前で一回転した。


「どこも汚れてないですか?」


「ええ。大丈夫ですよ。」


後片付けをして人段落つくと、観月は巴を抱き寄せた。


「身体は大丈夫?」


「・・・大丈夫です。」


大丈夫といいながらも、巴はちょっと膨れた。


「でも、もうやです。学校は。」


「・・・制服でするのが嫌、とは言わないんですね。」


「別に、制服は嫌じゃないですもん。学校でなんて、誰に見られるかわからないし。」


「それにしては、大胆でしたね。こういうのも嫌いじゃないんじゃないですか?」


「観月さんっ!!」


顔を赤くして言うと、観月はおかしそうに笑った。


「はいはい。でも、制服ではなるべく止めておきましょう。シワになってしまいますからね。

  ・・・たまにするから、イイんでしょうしね。」


真っ赤になりながらも睨む巴をぎゅっと抱きしめると、この時間が終わるチャイムが聞こえた。


「残念。・・・帰ったら、寮で続きをしましょうね。・・・制服を脱いで。」


風邪をうつしてやる。

巴は硬く心に誓った。









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