観月×巴H
「じゃあ・・・下着、脱いでください。」
「えっ・・・」
服じゃなくて、いきなり下着!?
驚いた瞳で観月を見ると、観月は笑ってこちらを見ている。
目が本気だ。巴は仕方なく、スカートも脱がずに下着を下ろした。
な、なんか服を普通に脱ぐより恥ずかしいかも・・・。
長い付き合いになるから色々やってきたと思っていたけれど、
昼の日差しが差し込んでくるリビングのソファの前で、ノーパン姿になったことはない。
今日の巴の格好は、白いブラウスに丈の短いプリーツスカート。
下着がないと思うだけで心細い。
上半身を屈め、右足を上げて白い下着をゆっくりと抜き去ると、巴は困ったように観月を見た。
「あ、あの。観月さん・・・。」
脱いだ下着どうしたらいいですか、と聞くと、何だか変なことに使われそうな気がして言い出せなかった。
「机の上に座って。」
観月が座っているソファの前においてある机のことだ。
ガラス製で、それほど大きくない。
ソファより少し高いくらいの机に、巴は言われるままに腰掛けた。
生の尻に、ひんやりとガラスの温度が伝わってきて、巴はぞくりとした。
「足、開いて。」
「え・・・。」
「足を曲げて開いて、僕に見せて。」
巴は真っ赤になった。
何も履いていないこの状態で、観月の前で足を開けと。
「や、やだ。観月さん、だって明るいしっ・・・!」
「今日は僕の言うこと、聞いてくれるんでしょう?」
目の前の観月は、優しい微笑を浮かべている。
巴が嫌だと言えば、止めてくれるだろう。
しかし、それでは観月の怒りは冷めない。
巴は観月を失いたくない一心で、覚悟を決めた。
「わ、わかりました・・・!」
ゆっくりと、白い足を開く。
ガラス机の上でM字に開脚した足の奥には、桃色の果実が見て取れた。
まだ硬く閉じたその様子を、観月はじっくりと眺める。
「や、観月さん・・・っ、そんなに近づいて見ないでっ・・・!」
「何です、いつも見ているでしょう?もう慣れたんじゃないんですか?」
楽しそうにそういう観月を、巴はただ眺めるしかない。
恥ずかしい。
こんなに恥ずかしいことは生まれて初めてだった。
初めて観月と結ばれたときだって、こんなに恥ずかしくはなかったと思う。
観月が顔を近づけて、巴の足の奥を眺める。
眺めるだけで、指一本触れてこない。
吐息が感じられるほど観月の唇が近くにあるのに、何もされない。
もどかしくて、けれどそんなことを考えている自分が、巴は恥ずかしかった。
羞恥に耐える巴を知ってか知らずか、観月は巴を眺めるのを止め、先程と同じようにソファに座りなおした。
「ねぇ、巴くん。」
「・・・っ、な、何ですか・・・?」
「自分でシテるところ、僕に見せてください。」
巴は、もう声も出なかった。
自慰の姿を恋人に見せるなんて、無理だ。
出来ない。
「や、やですっ!無理です!出来ませんっ!!」
必死に言う巴に、観月は笑いながら話しかけた。
「言うことが聞けないなら、今日は帰りますか?」
暗に、もう二度とここへは来られない、と言われているような気になり、巴は途方にくれた。
観月に嫌われたくない、そんなの絶対嫌。
でも自慰の姿を見せるのも嫌。
どっちも嫌。
どっちの方が嫌?
答えなんて、わかっている。
「・・・っ・・・」
白い手を、自分の秘所にやる。
震える指は形を確かめるように秘所をひと撫でし、つぼみへと指を滑らせた。
つぼみを摘み、しごきだすと、蜜壷から蜜がこぼれ始めた。
蜜を指に絡ませると、くちゅくちゅと音を立てながら、自分の弱い部分を探っていく。
巴は、すでに快楽を感じ始めていた。
一人でする時より、蜜が多い気がした。
じっとこちらを見つめている観月の視線が、自分を興奮させているのだ。
息が熱い。
身体が熱い。
ブラも外してしまいたい。
乳首が起って、ブラに当たって痛かった。
服を脱いでしまいたい。
これほど身体が快楽をむさぼって熱くなっているのに、こちらを眺めている観月は冷静だった。
本当に、自分だけが一人でよがっているのだと思うと、さらに恥ずかしくなり、涙がこぼれた。
恥ずかしいのに、気持ちがいいだなんて、自分はいつから変態になったのだろう。
「指。」
「・・・っあっ・・・な、っ何です、かっ・・・?」
「指、挿れないんですか?」
「・・・!!しませんっ・・・!!」
「じゃあ、挿れて見せてください。」
いつもと変わらない表情で言われ、巴は何でもないことなのかもしれないと錯覚を起こしかけた。
恥ずかしいのをこらえて、白い指が入り口をさまよった。
いつも観月が入ってくる入り口に、自分の指を―――そんなこと、したことがなかった。
「ほら、わかるでしょう?そこが入り口です。たくさん汁がこぼれてますから、痛くないですよ。」
「・・・っ!」
羞恥を増幅させる言葉を投げかける観月。
わかっていてやっている。
しかし、巴に抵抗する術はない。
中指を、蜜壷にゆっくりと挿れていく。
ちゅくっと音がすると、どんどん奥へと這入っていけた。
自分の指が入っただけなのに、気持ちがよくて、恥ずかしくて、身体が震えた。
自分が、自分の指をきゅうっと締め付けてくるのがわかった。
いつも、観月をこんな風に愛しているのだと思うと、快楽が増したように思えた。
観月に命じられもしないのに、巴は指を動かした。
抜き差しを繰り返し、左手でつぼみを弄り、快楽をむさぼっていた。
「っあっ・・・ひゃあっ・・・あんっあぁ・・・!!」
「んふっ・・・どうしたんです?そんなに乱れて。恥ずかしいですね、一人でこんなになってしまうなんて・・・。」
「やぁ・・・あぅ!みづきさんっ・・・見ないでぇ!!」
こんなに恥ずかしいのに、指は快楽を得ることを止めなかった。
指は一本から二本に増え、感じる部分を探っている。
もっともっとと、本能が啼いていた。
「はぁあんっ・・・み、づきさ・・・、みづきさんのっ・・・ああぁんっ!!」
「僕が、何です?」
「たっ・・・足りないんですっ・・・もっと、奥まで欲しいのにっ・・・!!」
もっと、指では届かないところまで、ぐちゃぐちゃにしてほしい。
涙で潤んだ瞳で観月を見ると、観月はソファから立ち上がって、巴の前に立った。
「十分気持ちよさそうですよ?そのままイけばいいじゃないですか。」
「・・・っ・・・いやぁ・・・みづきさんっ・・・!!」
巴の羞恥と快楽をさまよっている瞳を覗き込み、観月は微笑んだ。
巴に、ゆっくりと口づける。
そういえば、今日はまだキスもしていなかったのだと思い出し、
キスもしていないのに一人でこんな状態なのだと、巴は改めて恥ずかしく思った。
観月のキスは、熱くて激しくて、優しい口付けだった。
観月とようやく触れ合えた快感に、巴はうっとりとなる。
ゆっくりと離れていく観月の唇を、名残惜しそうに見つめた。
その口元が、んふっと意地悪く笑った。
「どうしたんです?指がお留守ですよ。もっと気持ちよくなりたいんでしょう?」
「・・・っ!!」
観月が巴の足をさらに広く押し開けた。
「ああ、こんな風に咥え込むんですね・・・。僕のも、そうなんですか?」
「っ・・・知りま、せんっ・・・!!」
そっぽを向く巴を眺めて笑うと、今度は巴の秘所に顔を寄せた。
今度は眺めるだけでなく、巴の秘所に挿れられた指に、唇を寄せる。
蜜に濡れたその指を、ぴちゃりと舐めあげた。
「・・・っみ、みづきさんっ・・・!!」
そんな風に唇を寄せられて、巴は一気に身体に熱が戻ってきたのを感じた。
もっと欲しいと身体が叫んでいるように熱い。
巴は再び指を動かし始めた。
先程よりも激しく、快楽をむさぼる。
くちゅぐちゅと音が鳴る。
その音に隠れて、観月が巴の指を舐めあげるぴちゃぴちゃという音がした。
こぼれる蜜を舐め上げ、指だけを舐められるのは、焦らされているとわかっていても身体が熱くなる。
「ふあぁ!あ、あぁんっ!みづきさんっ・・・ひゃあぁんっ!!」
動く指に這う舌を熱く感じる。
自分の指をぎゅっと締め付ける自分がいる。
限界が、近い。
「あ、あ、あああんっ!!」
身体をびくりと大きく震わせて、巴の身体から力が抜けた。
倒れこむ巴の身体を、観月は慌てて支えた。
「おや、イってしまいましたか。・・・そんなに自分の指が良かったんですか?」
「・・・っみ、みづきさ・・・」
「でも、僕はまだ全然良くなってないんですよ?」
観月は巴を抱き上げソファに座らせると、再び足を大きく広げさせた。
巴は、チャックを下ろして熱く猛った雄を取り出す観月をぼんやりと眺めた。
期待に身体の奥が疼いた。
「み、みづきさんっ・・・はやくぅっ・・・」
「・・・きみは本当に・・・」
かわいいですね、という声が耳元でしたと思うと、身体に強烈な快楽が走った。
観月が巴を貫いたのだ。
激しく抜き差しを繰り返し、巴の弱い部分を集中的に突いた。
先程たっぷりとこぼれた蜜が観月の動きを潤滑にし、巴に快楽しか与えないようにしている。
「・・・っ・・・すごい・・・巴、くんっ・・・すごく締め付けてきてっ・・・気持ちいいっ・・・!」
「あぁあんっ1みづきさぁん!!きもちいいですぅ・・・はぁああんっ!!」
ずぶずぶと何度も出し入れを繰り返し、巴は再び絶頂を迎えようとしていた。
ぎゅっと自分に絡み付いている肉が、さらに咥え込んできたのを感じて、観月も自分が限界だと悟った。
「も、イきますよ・・・ともえくんっ・・・!!」
大きく腰をグラインドさせ、巴の最奥を抉った。
「はぁあっ・・・ああっ、あ、あああああああああんんっ!!」
「・・・・くぅっ・・・!!」
巴の中に絞り上げられ、観月は精を巴の中に注いだ。
かわいいなぁ。
観月はぐったりした巴を眺めて微笑んだ。
誕生日を忘れられていたのはショックだったが、
巴が涙ぐみながら「嫌われたくないから」という理由で必死に下手な芝居を打ったのは、どきりとしたものだ。
嘘はよくないし、騙される理由もなかったが、彼女なりに反省はしているようだと思ったので
実はそんなに怒っていなかった。
ただ、怒っているふりをして巴といい思いをしても、ばちは当たらないと思った。
自分に嫌われまいと一生懸命に自分の要求に応えていく巴は、観月にはかわいくてかわいくて仕方がなかった。
「ん、観月さん・・・?」
ようやく焦点があってきた巴の瞳と目が合った。
微笑む観月。
「大丈夫ですか?後で一緒にお風呂に入りましょうね。」
「・・・それも命令ですか・・・?」
ちょっとひねくれているらしい。
だが、絶好調にご機嫌の観月には、可愛くしか見えない。
「いいえ。これは提案です。嫌?」
「・・・いいえ。」
恥ずかしそうに肯定して、観月にくっついてくる。
観月は満面の笑みを浮かべて巴を抱きしめた。
「たまにはこういうのも、いいですね。」
巴は、もう二度としたくないと思った。
終わり
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